もちろんこの問題は、側溝壁面の高さ、落っこちた動物の種類・大きさなどに大きく左右される。「陸棲のイモリ」「指先に吸盤が無く、跳躍力の弱いカエル」「陸棲のカメ」などには、道路脇のU字側溝は脅威だ。落ちたこれらの動物は、自力で這い上がることができず、死ぬまで側溝内をさまよい続け、餓死するか干からびて死に至る。 初めてブルガリアでこの側溝を見たとき、「なんて先進的な設計なんだろう!さすが、ヨーロッパ」と感心した。多少まだ角度がきつく、壁面のコンクリートが少しつるつるすぎるな、とは思うものの、日本のU字側溝よりは格段に動物にやさしい造りだ。
この間、職場の自然保護活動をしている同僚に、ブルガリアの側溝の素晴らしさを話した。
同僚 :
『へー、なるほど。その問題は初めて聞くよ。 でもね、ブルガリアでは誰もそんなこと考えて、この側溝を設計していなくて、単に、たまたまこの形に作っただけだよ〜』 |