天気のよい、5月1日。
地図を眺め、南アタナソフスコ湖の脇を流れるアズマック川沿いを散策してみようと決めたんだ。
まだぼくの出会っていない、別種のカエルがいるんじゃないかと思ったからね。バスに乗って適当なバス停で降り、川へ向かった。
川辺の草はらに近づいたとき、バッタリ、1匹のヘビに出くわした!
例の黄色い首筋が目立つ、ブルガリア名でいう“普通の水辺のヘビ”だ。
大きめの成体で、何かをくわえているところ。
そう、ちょうど食事中だった。
ぼくは急いで、カメラを構えフォーカスを合わせる。
けれど、その間に、飲み込む途中だった獲物をあわてて吐き出し、そそくさと逃げてしまった。あ〜ぁ残念。
吐き捨てられたモノを見てみる。
獲物は魚だった。
草の上に吐き捨てられた魚は、ビクビクビクビクッと動いて、まだ生きている。
急いで持っていた空き瓶に川の水をくんで、その魚を入れた。
だめかなぁーと思ったけれど、意外にも、瓶の中でちゃんと背中を上にして泳ぎだし、元気そう!!
「ヘビから横取りした魚」 − おもしろい出会いだ!
持って帰って飼おうと決め、瓶をリュックにしまった。
川岸には思っていた通り、これまでに何度となく見ている“普通の水辺のカエル”はたくさんいた。
このカエルとさっきのヘビは、何匹も見かける。
とくに、ヘビの方は、鉛筆ほどの大きさの子ヘビをよく見かける。
この時期は、ちょうど幼蛇の多い時期なんだなぁ・・・・
、、、、カエル写真を何枚か撮り、、、、、
、、、、ヘビ写真を幾度も撮り損ね、、、、
、、、、途中やぶに阻まれて道に迷い、、、、、
、、、、原っぱに出てはトカゲを追いかけ、、、、
と、どんどん上流へ向かった
川岸に植物の生えていない場所で、カメを見つけた。
前方5,6mのところ、けっこう大きめのカメが水中で動いている。
浅瀬で、モゾモゾと食べ物を探しているみたいだ。
カメが頭を藻の中に突っ込んでいる隙に、ぼくはカメに1歩近づく。
カメが頭を水面に出すと、ぼくは動かずにじーっとする。
「ダルマさんが転んだ」遊びを思い出したよ。手の届くところにまで近づいた。
チャンス!!
じっくり見てみたかったので、思い切って捕まえてみる。
バシャッ!! |
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・・・・思っていたより甲羅がヌメっていて、それに加えて、カメがすごい力でもがきだしたから、逃げられてしまった・・・・
カメは、辺り一面に繁茂している藻の中に消えちゃった。
またもや、残念。
そのあと、カメが呼吸しに水面に出てくるのを待ったけど、川の真ん中の方に行ってしまった。
アシのような植物が生い茂っている場所では、さっきのヘビの成体がメチャクチャたくさんいた。
はっきり見えなかったけれど、ヘビが水際で絡みあっているシーンにも出くわした。
たぶん、交尾していたと思う。
それにしても、これだけ多くのヘビに囲まれていると、ちょっと恐怖感が出てくるね。
「ヘビの惑星」に迷い込んだみたいだったよ。
陽も傾いてきて、そろそろ帰ることにした。
道路に向かう途中の原っぱに、ヤギ使いのおじさんとヤギの群れがいた。
「素通りしーようっ」と、てくてく歩いていく。
けれど、やっぱり、、、、(内心思っていたとおり)
おじさんが話し掛けてきた。
『おい、何してるんだ?!』
ぼくは動物を探しているんだ、と返答した。
すると、意外な展開に・・・・
おじさんは
『じゃぁ、カメ欲しいか?』と聞いてきた。
おじさんの手には1匹の陸ガメが・・・・ 驚いた!!『ほしい、ほしい!』とぼくは答え、カメをもらった。
『どこにいたの?』と聞くと、おじさんは
『んー、あっちの方だな』と遠くを指さした。
『食うのか?』と、おじさんが聞いてくる。
『いや、写真撮るだけだよ』と、ぼく。
もらった陸ガメを興奮して見ている間に、おじさんはヤギを連れて行ってしまった。
写真を何枚か撮って、原っぱに逃がしてあげた。バイバイ。
それにしても、おじさんは持ち帰って食うつもりだったのだろうか、、、、(謎) |
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結局、今日は、目的の“別種のカエル”は見つけられなかったよ。
だけど、ヘビから魚とったり、カメを見つけたり、ヘビ達に囲まれたり、陸ガメもらったりと、超おもしろい1日だった!
満足満足。
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その「ヘビから横取りした魚」には、水槽セットを買い揃えてあげました。
トゲウオの仲間、イトヨだったよ。持ち帰ってきてからしばらくの間、黄褐色のくすんだ色であんまりかわいくなかったんだ。でも、飼育水槽に慣れてきたからなのか、数日後にはきれいな婚姻色を見せてくれた。青く光る目と濃いオレンジ色の腹部がとても美しくて、お気に入り! |
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