瞬時に『今日は携帯をぶら下げていたんだ!』と思い出し、ぼくはすかさず追いかけました。
走って、走って、追いかけて、追いかけて・・・・ どれくらいでしょうか。100m?200m?
「クラデーッツ!(どろぼーう!)」と、ぼくは叫びながら走っていたので、ぼくの背後に何人か
駆け付けてくれています。ぼくは、泥棒の後ろをピッタリ離れず、ひたすら走り続けていました。泥棒はぼくのしつこさに
あきらめたのでしょうか、角を曲がるとき、角の塀に携帯電話を置いて、走り去って行きました。
それを見たぼくは、ホッと一安心し、ヘトヘトだったので走るのをやめました。
ぼくの後ろから駆け付けてくれた人達は、泥棒を勢いよく追いかけていきます。ぼくは、
心の中で
『携帯電話はそこにあるから、もう泥棒を追いかけてくれなくてもいいのに・・』
と思った、その瞬間です。
ぼくを追い越していった1人が、目の前で携帯電話を奪って行ってしまったのです。
!!・・????・・・・ 一瞬、頭が混乱しました。
慌てて、ぼくは再び走り出し、追いかけたのですが、角を曲がるとそこには電灯が一切無く、
真っ暗でした。そして、4,5人の人影が待ち受けています。『これ以上進まない方がいい』と
身の危険を感じたので、明るい通りに戻り、携帯電話はあきらめました。
そう。彼らはグループだったのです。
泥棒は2人組で、駆け付けてくれたのは助っ人だと思い込んだ自分が馬鹿でした。
そして警察の話によると、その公園付近は麻薬常習者が多い場所とのこと。
彼らは麻薬を買う金のために、ひったくりをしているとのことです。
1年半以上ブルガリアに住んでいますが、盗難は今回が初めてです。
しかも、犯罪の多い首都ソフィアではなく、ブルガスで・・・・。
今回は、外国生活での大変良い経験になりました。はい。
イキーー くやし〜〜!! |